半月板損傷

半月板損傷とは

半月板とは膝関節の内側・外側にそれぞれ存在し、体重の負荷を分散して膝関節を保護する役割や関節の動きをサポートします。損傷することで膝関節の可動域・安定性が低下します。また半月板は中心に向かって血液供給が乏しくなり、損傷部位・範囲によっては手術療法になる可能性があります。

スポーツによる外傷

サッカーやバスケなどの激しい動きをするスポーツで多く見られます。大腿の骨と下腿の骨が急激に内側や外側にねじれることで、半月板が剥がれたり裂けたりすることがあります。また、前十字靭帯損傷に合併する可能性が高いです。

加齢による退行性変化

年齢を重ねるにつれて半月板に含まれる水分量が減少し、クッションとしての弾力性が低下します。そのため、日常生活動作や軽微な外力でも損傷しやすくなります。

変形性関節症

変形性膝関節症は膝関節の軟骨がすり減って関節の動きが悪くなる疾患で、半月板が圧迫されて損傷することがあります。

分類

1型

2型

3型

4型

5型

6型

縦断裂

半月板の形状に沿って縦方向に亀裂が入る最も多い断裂です。損傷がひどい場合、バケツ柄状断裂に離開してきます。

バケツ柄状断裂

縦断裂が重症化し、半月板付着部から大きく裂けてバケツの柄のような形に見える断裂です。関節内が不安定になるため、膝を屈伸する時に途中で止まるような“ロッキング症状“が出現します。

横断裂

半月板を分断するように横方向に亀裂が入る断裂です。完全に切れてしまうと、関節内が不安定になります。

水平断裂

半月板が上下に分かれるような水平方向への断裂です。

フラップ状断裂

斜めに裂けた半月板の断片が関節内で転位し、動かした時に没入して急激な痛みを生じることがあります。

円盤状半月板断裂

生まれつき（日本人に多く）通常よりも大きく厚い半円状である“円盤状半月板“の場合は、荷重負荷が掛かりやすいです。また、外側半月板は内側に比べて可動性があるので損傷する可能性が高いです。

損傷後のリハビリが重要！

半月板損傷の治療では、症状がひどく関節が不安定な場合には手術適応になる可能性が高いです。断裂部位や合併損傷など、さまざまな要因によって半月板の修復または切除手術を選択していきます。術後や保存療法でも膝関節周りの機能強化が必須になり、リハビリテーションが非常に重要になってきます。

手術療法

・半月板切除術

・半月板縫合術

保存療法・リハビリテーション