コーレス骨折とは
コーレス骨折とは転倒時に手をついて発生する骨折で小児〜高齢者まで幅広い年齢層で診られます。手関節の近位1〜3㎝付近の骨折で前腕の橈骨遠位骨端部骨折です。特に骨粗鬆症を患う高齢者に多く、小児では不全骨折となる場合もあります。
原因
転倒などで手を着いた際に手首を強力に伸展した介達外力によって多く発生します。この際、前腕遠位部に過度の回旋力が加わることもあります。
骨折の分類
- コーレス骨折
- スミス骨折
- バートン骨折
- ショウファー骨折
- 骨端線離開
症状
手首から手指までの腫れと痛みが強く、反対の手で手首を支えるようにして安静を保とうとします。特徴的な変形(フォーク状変形)が診られ運動制限も著明です。
- 疼痛・圧痛
- 腫脹(はれ)
- 熱感
- 変形(フォーク状変形)
- 手関節の運動制限
治療法
変形が診られる場合はまず整復を行います!
骨折に対しての整復は受傷から時間が経てば経つほど整復時の疼痛と整復困難を伴うため早期の治療が必要です。接骨院では古来からの柔道整復術を使って脱臼整復を行います。その後は固定・安静・冷却などの治療法と並行してリハビリテーションを施行していきます。
疼痛緩和と筋緊張の除去、関節の可動域拡大を目的としてスポーツマッサージや鍼灸治療を施行します。
- 前腕スポーツマッサージ
- 関節モビライゼーション
- 鍼灸治療
- 罨法(アイシング・ホットパック)
物理療法で患部を刺激をすることで治癒力を促進し、早期回復を目指す治療を施行します。
超音波治療
微弱な超音波によって骨に微細振動を照射し骨癒合を促進します
マイクロカレント(微弱電流波)
生体内に流れる電流と同様の微弱電流を人工的に流すことで細胞組織の修復を行います
リハビリテーションでは、日常生活の復帰を目指すメディカルリハビリテーションだけでなく運動(競技)復帰を目指すアスレティックリハビリテーションも行います。
- 手関節の可動域訓練
- 前腕の筋力トレーニング
- 手指巧緻性トレーニング
- 日常生活動作の獲得
- 競技別トレーニング