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インピンジメント症候群

インピンジメント症候群とは

インピンジメント(衝突)症候群は肩を酷使するアスリート(野球や水泳など)で発生する障害です。ローテーターカフと呼ばれる肩のインナーマッスルが肩峰の下を通っており、それが引っかかる状態や擦れている状態をインピンジメントと呼びます。

ローテーターカフには棘上筋、棘下筋、小円筋、肩甲下筋が含まれ、腕を挙げる・旋回させることを補助します。また肩峰の下には肩峰下滑液包があり、これが衝突することで炎症を起こし痛みを誘発する場合もあります。

原因

オーバーユース

野球の投手などスポーツによって肩を繰り返し使用することにより肩峰下の腱や滑液包が炎症を起こします。

肩甲上腕リズム不全

肩を上げる動作は肩甲上腕関節だけでなくその他の肩に関わる関節も連動することでスムーズに上げることが可能となります。年齢や疲労、姿勢不良などによって他の関節に問題が生じ、肩を挙げる動作において問題が生じ、インピンジメントが起こることも多くあります。

分類

エクスターナルインピンジメント

代表的なものに肩峰下インピンジメントがあります。肩峰下インピンジメントは肩甲骨の烏口肩峰アーチと肩峰下滑液包・腱板が繰り返し衝突することで痛みを生じます。

インターナルインピンジメント

代表的なものに後上方インピンジメントがあります。後上方インピンジメントは肩関節外転・外旋位で棘上筋と後上方関節唇が衝突することによって痛みを生じます。

症状

腕を上げていくと一定の高さで痛みが出現したり、屈曲・外旋時の痛みや引っかかり感が主訴となります。悪化すると筋力低下や拘縮、夜間痛を訴えることもあります。

・ペインフルアークサイン

肩を挙上していき60°〜120°の間で特に強い痛みを感じる有痛弧徴候

・NEER TEST

肩関節を内旋し、肩甲骨を固定した状態で肩関節を屈曲して痛みが出る

・ドロップアームテスト

患者さんの肩関節を他動で90°外転位にした状態からそのまま保持してもらうと痛みで保持できない

※陽性の場合、腱板断裂を疑う

治療法

インピンジメント症候群は損傷している腱板の疼痛緩和と治癒をはじめとして、インピンジメントが起こる運動の改善も重要な治療となります。スポーツ時の痛みが強い場合は運動中止・制限しながら、肩関節周囲の筋緊張の緩和・ストレッチ患部に対しての物理療法などで炎症と疼痛を軽減させていきます。

肩のアライメント不良・スポーツ時のパフォーマンス不良がある場合にはフィジカル機能に対しての修正が必要になり、効率的な統合運動能力の獲得を目指します。

▶︎アライメント不良に対してのインソール療法について

▶︎パフォーマンス不良に対してのコレクティブエクササイズについて

疼痛緩和と筋緊張の除去・肩関節の可動域拡大を目的とし、徒手療法や鍼灸治療を行います。また干渉波治療器や超音波治療器を使用し、血行促進・筋緊張の緩和・炎症部の早期鎮痛、鎮静効果を高めます。

  • 上肢スポーツマッサージ
  • 肩関節モビライゼーション
  • 鍼灸治療
  • 超音波治療
  • 干渉波・ハイボルテージ
  • EMS
  • インソール療法
肩甲骨のモビライゼーション

肩甲上腕リズムの改善・関節運動の適正化のために運動療法を行います。特に肩関節周囲のインナーマッスルの積極的な筋力強化と柔軟性を高める事を目的とし、並行して肩関節の安定性をバランスよく強化します 。

治療実績

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